2005年5月28日 (土)

速さを質感で表現!?

どうもです。いしいです。
今日の出席者は藤原くん、けんちゃん、まゆみちゃんの3人。

今回は、生徒の中で、教室一強そうな藤原くんについてお話ししたいと思います。
藤原くんは体が大きく(恐らく180cmくらいはある)、スキンヘッド。
教室の本部、聖公会生野センターのボスこと呉さん、
ボランティアスタッフ猪口さんもかなり体が大きくがっちりしているが、
藤原くんもなかなか負けてない。
ボスを中心にこの3人が並ぶと、きっと迫力満点、Vシネオーライ!
・・・まあそこまでは言い過ぎにしても、一見強そうなのは確か。
ところがところが、心はとっても穏やかでほんわかとしている。
そして、社会人だけあってきっちりしている。

彼が描く絵はいつも車。それも70年代や80年代のしぶ〜い車。
また、タクシーもよく登場する。
立体的に形を捉え、記憶する能力が優れていて、何も見ずにサラサラと描いていく。
今日は一枚の画用紙に、同じ形の車2台を上下に描く。
「藤原くん、風景を描こうか。」と言うと、
「石井さん、風景描く、風景描く。」と言いながら黙々と作品に向かう藤原くん。

授業が終わりに近づき、「出来た!」の声。
作品が完成すると早々と片付け始める藤原くん。
その彼を引き留め、絵を見る。
2台の車の間に線があり、2種類の情景に区切られている。
どちらの背景も高速トンネルの中、どちらの車もピンク色。
片方の背景は車が混み合い、渋滞している。
もう片方は邪魔する車も無く、スムーズに走っている様子。
さらによく見てみると、なにやらピンクの質感が違う。
メタリックとマット。
メタリックなピンクは赤と白とシルバーを混ぜたようだ。

「これはなんでメタリックなピンクとマットなピンクに分けたん?」

「メタリックな方は、スピードが速い。」

「あ!!そうか!!!メタリックの方はスムーズにびゅんびゅん走っているんや!
マットなピンクの車は渋滞であまり走ってないんや!。すごい!藤原くん。」

いしいゆみ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年5月23日 (月)

弘光くんのこと

こんにちは、いしいです。
今日は番外編で、
5月21日登場、弘光くんの華々しい受賞歴を紹介したいと思います。

全国盲・聾・養護学校文化連盟主催、
全国盲・聾・養護学校文化祭優秀作品展

◆第8回文化祭 造形部門
 スポンサー賞受賞
 作品名「ジャリガニ」

◆第11回文化祭 造形部門
 知的会長受賞
 作品名「動物の仲間たち」

障害のある子供たちのインターネットギャラリー
http://www.nise.go.jp/kenshuka/jokan/gallery/index.html

こちらで見ることが出来るので、みなさん見て下さいね〜☆

いしいゆみ

| | コメント (0)

2005年1月 8日 (土)

賀正ですな

2005年初めての授業。
今日の受講生は、弘光くん・優功(ゆうぐ)くん・江之口くん
さやちゃん・ゆきちゃん・植田くん・ゆかさんに新しい仲間の「けんちゃん」。
けんちゃんは‘クリンもだん’で初めての授業です。
正月休みの気分を新たにしよう!ということで、
昨年の年末から始めている「Tシャツ制作の授業」は今日だけお休み。

まず、A1サイズ(594×841mm )の色紙を教室中にみんなで貼りました。
赤・黒・オレンジ・藤色(薄い紫)・鶯色(薄い青緑)の5色。
壁や床に好きなところにペタペタと。
貼り終えると・・・スタ〜ト〜!!!!!
ペン、色鉛筆、絵の具などで、思い思いに描きました。
私も大きな刷毛を使って火の玉のようなモノを好き勝手に描きました。

さやちゃんは新年ということで、「とりとりとりとり・・・」と繋げて
大きな「とり」という文字を作っていました。
弘光くんと江之口くんは仲が良いので、一緒にたこ焼きを描いていました。
優功くんは色鉛筆でお気に入りの「ピタゴラスイッチ」や「笑点」など
記号的な人やロゴをひたすら描き続けていました。
植田くんはさやちゃんの描いた鳥の絵をまねしました。
ゆきちゃんはクレヨンでかわいいハートを描いていました。
ゆかさんはペンを使ってゆっく〜り壁の色紙に描いていました。

けんちゃんは授業が初めてで、絵の具を使うのも初めて。
絵の具と水の適度な分量がまだ分からないらしく、
紙が破れるくらい集中して様々な色を塗り重ねていきました。
とうとう紙が破れてしまったので、私やボランティアさんが違う紙に
移動させようと話しかけても、自閉症のけんちゃんには伝わらず・・・。
結局同じ場所に何度も他の白い画用紙を置き続けることになりました。
他の生徒は長く教室に通っている人が多いので基礎は出来ていますが、
けんちゃんはまだ教室に来たばかりなので、
まずコミュニケーションが出来るようににならないと・・・と思いました。
あせらずあせらず・・・ですね☆

今年1年間の授業目標は

「色と素材のバランス、それによる質感の違い」

を感覚で覚えていけるような授業にしていく事です。

今日はその第1弾として、

「同じ画材の色を使ってもベースの色で変化する」

という事を楽しみながら感じて欲しかったのです。

みんなどう感じてくれたかな?

いしいゆみ

| | コメント (0)

2004年11月27日 (土)

ミニーちゃんの、ミニーちゃん

コンニチハ。
今日もTシャツ。受講者はさやちゃん、ゆうぐくん、ひろみつくん。

嬉しいサプライズがありました。

授業前、みんなが画用紙に絵を描いていました。
さやちゃんが“ミニーちゃん”を描きました。
ゆうぐくんが“ミニーちゃん”を描きました。

うんうんいいね〜ゆうぐくんがミニーちゃんを・・・

・・・・・・・・えっ!?

ゆうぐくんがミニーちゃんを描いた!すごい!!
笑点が大好きで、絵はいつも着物姿の出演者が勢揃い。
(他のモノを描く時もあるが、だいたいが笑点。
この前はピタゴラスイッチだったか。)
好きなモノにこだわりが強く、あまり周りに影響されない。
そんなゆうぐくんがさやちゃんの絵を見て、そのまま真似したのです!
その絵を観たゆうぐくんのお母さんも大喜び。

良いことです。真似するのはとても良いことです。
“真似”というと聞こえが悪いようですが、
独自性というモノは白紙状態でいきなり生まれるのではない。
この積み重ねで基礎が形成され、そこから独自性が生まれるのです。
私も仕事として成立するデザインが出来るようになるまで、
いろいろなモノを観て影響され吸収し形づくりました。
ある一定のモノに集中してこだわるのもいいですが
(それをやり続けたらそれはそれで広がる場合もありますが)
他のモノに影響を受ければ受けるほど広がります。

ゆうぐくんは今日、大きく成長する第一歩を踏み始めたのでしょう。
きっと彼の中で何かが変わり始めたのではないでしょうか。

石井ゆみ

| | コメント (0)

2004年11月24日 (水)

油絵の指導について

今、三人の受講生が油絵を描いています。その内の二人、植田君と山根さんは100号の大作に挑んでいます。
山根さんは今までは細かい色彩のグリッドを描いていました。今回、100号とゆうことで大きな刷毛で大きなストロークで描く練習をしています。どうしても手首だけ動かして描く癖がついていうので全身を使った、描き方を教えたかったので大きなサイズの作品を薦めました。本人も大きな刷毛を使うのが気持ち良いらしくニコニコと楽しんで描いています。今までと違った描き方をすることで、新しい描き方を自分で見つけてくれればと思います。
植田君は、今回で2回目の油絵だったのですが、植田君は油絵を描くのが合っているみたいだったので100号を薦めてみました。大きな絵を描くのは、スポーツに似ていて、全身を使って描くことは爽快感があります。彼には、絵を描くことでその爽快感を味わって欲しいと思っています。そうするとますます絵を描くことが楽しくなってくると思います。
最後にもう一人、江之口君は20号の油絵を描いています。彼は、植田君の隣で描いています。植田君の影響を受けて、電車の絵を描いています。受講者同士で影響を受けることは大変良いことです。自分の作品だけを見るんじゃなく、人の作品も見ているとゆう証拠だと思います。もう少し競争意識が出てきてもいいかなと思っています。
                                                       オーサワ

| | コメント (0)

2004年11月20日 (土)

降りてきた?!

どうもどうもこんにちは。
今日の受講生は植田くん、ゆかさんの2人。
前回の反省点をふまえて、 Tシャツに直接絵を描きました。

ゆかさんの絵はいつものように“■”で構成。
植田くんは電車の絵をよく描くので、今日もそうと思っていたら・・・。

!!!!!!!!!!!!!!

いきなりオレンジ色。
具体的な形ではなく、ざっくり大胆に絵筆を動かし始めたのです!!

キイロ、アカ、キイロ、キイロ、キイロ、アカ、キイロ・・・たまにシロ。
ほとんどこの2色しか使わず、ひたすら前身頃をオレンジ色で塗り込んでいく。
普段は非常に丁寧で慎重な植田くんの筆使いが、今日は荒々しい。
「絵の神様が降りてきたんじゃないか?!」と思うほどの画伯っぷりに、
目を見張るものがありました。
おもしろいのは、袖の端や首周りの境目、縫い目の切り返しの部分になると
いつもの筆使いに戻りゆ〜っくり慎重になる。
その緩急自在な動きがとても愛らしかったです。

結局出来上がりは前身頃全部がオレンジ色に。
絵の具を足すごとに変わるオレンジ色によって、タイダイ(絞り染め)のようでした。

次は後身頃。何色になるか楽しみ楽しみ。

石井ゆみ

| | コメント (0)

2004年11月17日 (水)

クリンもだん美術展開催中

現在、クリンもだん美術展開催中です。毎年、展示が大掛かりになって大変です。搬入も大変ですが搬出も大変です。でもそれは、みんなの絵が良くなってきたのでそれに合わせて展示も大掛かりになってきたとゆうことです。毎年展示を考えるのが楽しみになってきました。これはこんな文章では言い表せません。百聞は一見にしかずです。ご興味のある方はぜひぜひ見てください。見ないと損しますよ。 オーサワ

| | コメント (0)

2004年11月13日 (土)

新たな課題に挑戦!

こんにちは。
今日の授業から新しい課題になります。「Tシャツづくり」です!
アイロンプリントってみなさんご存知でしょうか?
A4サイズの専用用紙が市販されていますが、それにインクジェットプリンターで印刷し、その用紙を布に当てアイロンの熱で布にイメージを付着させていくモノなんです。
生徒にはまずA4サイズの紙(専用用紙ではない)に絵を描いてもらい、私がスキャナーで取り込んで印刷し、みんなで1枚づつアイロンしていこうと計画していました。
というのも、障害者と健常者の指導方法を変えてみたかったからです。
障害者の生徒には、A4の紙に描いたモノをTシャツに当てて「どこがいい?」と聞きながら配置(=レイアウト)を考えさせ、出来上がったモノを実際に着ることで「自分の絵がプロダクトに変わること」を実感して欲しい。
健常者の生徒には、絵を描く前に「ラフ」*を描くことで、「最終の形まで想定しながら絵を描く」ということを知って欲しい。(*ラフ:デザインの現場では、実際に作る前に必ず要素のレイアウト=配置を考え、軽く鉛筆描きをします。建築で言えば、設計図みたいなものですね。)
そんな想いを込めて、授業がスタートしたのですが・・・
う〜む・・・上手くいかない・・・
A4の紙の中に袖まで描いた生徒がいて、それを説明しようにも「アイロンプリント」自体を知らないからなかなか伝わらない。最初は機嫌良く「ラフ」を描いていた生徒も段々飽きが出てきたり。サイズにも限界があって、元々大きく画面を使いたい生徒にはA4では物足りない様子だし。
「伝える」ということを考えさせられた1日でした。
アイロンプリントはどんな行程で使うモノかを「知っている」のは生徒ではなく私だけであって、その行程を生徒が「知らなければ」、レイアウトを教えることも出来ない。「分かるやろう」とあたりまえに思ってしまうことが「コミュニケーション」を難しくしているように思う。それは、障害者であっても健常者であっても大人であっても子供であっても共通している。
よし!来週からはTシャツそのものに絵を描かせることにしよう!!
上手くいかなければ、上手くいくように路線変更、それでいいんだ。

石井ゆみ

| | コメント (0)

2004年10月30日 (土)

展覧会前の最終日

こんにちは。
今日は受講者が多ければ、切り貼りが完成していない人はツメをし、完成した人には展覧会用の折り紙をしてもらおうかな〜と思ってました。
が、植田くんひとりだったので、制作の続きをする事にしました。
「いや〜、植田くんは毎回欠かさず教室に来るからすごいなぁ。」
・・・と感心しつつ授業がスタート。
ボランティアスタッフさんには折り紙を引き続きしてもらいました。
今日の植田くんは前半集中力に欠け、隣で折り紙をしているお母さんが気になるようで、しきりに話しかけていました。また、新しく買ってもらったジーパンの、新しさ故のゴワゴワ感が気になり作品になかなか向き合おうとしませんでした。
私が少しずつ作品の方へ植田くんの意識を持っていこうとしてもなかなか上手くいかない。
「どうしようか・・・。」と私が困っているのを見て、瀬尾さんが助け船をくれました。瀬尾さんは、普段は高校教師の顔を持つボランティアスタッフさんです。
植田くんは電化製品のチラシ(特にミドリ電化:植田くんは電化製品が大好きでお母さんとよくミドリ電化に行くそうです。)を中心に切り貼りをするのですが、瀬尾さんが電化製品のチラシを探そうと動いてくれました。私も一緒に探し、植田くんに電化製品のチラシをどんどん渡していきました。
「コジマがいい!!」と植田くんが欲した時、ちょうど私が手にしていたモノずばり“コジマのチラシ”じゃあないですか!!「うわぁ!すごい!これコジマのチラシやで〜!!。」と私。
そこら辺りからかな〜、植田くんが段々集中しだしたのは。ほっと一息。
最初はどうなることやら・・・と思っていたけれど、最後がすごかった。
授業の時間が終わりに近づいてくるほど、すさまじい集中力に変わっていく。
「もうすぐ授業終わるけど、どうする?」と私、「切る!」と植田くん。
そんなやりとりが何回か続き、土曜の授業は通常3時30分に終わるのですが、なんと4時30分まで延長!
時間の許す限り納得いくまでして欲しいと思うので、とっても良い事だと感じました。
植田くんに限らず、この教室に通っている受講生はなんというか「ねばり強い」。
集中しだすと、他の者には止められないパワフルさがある。
私も制作者(グラフィックデザイナーをやっとります)の一人として思う事なんですが、この「ねばり強さ」こそが作品を制作する事、また続ける上で最も重要なんじゃないかと思います。何かを好きになる事はそれにどれだけしつこくなれるかだと思います。
私も相当しつこいからなぁ〜、分かるよその気持ち!

石井ゆみ

| | コメント (0)

2004年10月27日 (水)

展覧会前

クリンもだん美術展まで11日です。
なんか、だんだん忙しくなってきました。
受講者のご家族もすごく熱が高まってきて、いろいろと自主的に動いてくれて、協力してくれています。
すごく、理想的な形になってきました。今、現に起こっていることを今度のシンポジウムでお話できればおもしろいシンポジウムになりそうな気がします。楽しみにしています。       オーサワ

| | コメント (0)